世界観について


時代背景
5〜10年ほど先の未来。
前世紀の末ごろからじわじわと世界中で存在を確認されるようになった、染魅という怪物が人類を脅かすようになり、人類も対抗手段を表立ってとるようになった。染魅と戦える能力を身に着けた者は討士と呼ばれ、資格を持つことで武装が許可されている。そのため、個人武装などの産業が発達したりしているが、それ以外は概ね現代と一緒。

基本用語
物質世界(ブッシツセカイ)と魂魄世界(コンパクセカイ)
染魅や志気、魔術等の存在について解説する際に用いられる概念。
世界は肉体や物体の存在する物質世界と、魂の存在する魂魄世界が重なるようにして出来ているという考え方。
染魅(シミ)
世界各地に文字通り「沸く」化け物。
太陽光の下でも色彩を持たないモノクロの姿を持ち、生物に本能的な怖気を感じさせる気をまとう。
形状はまちまちだが人間に近い姿のものほど強い。人語を話すものも居る。
意識を持つ生物の、恐怖や絶望といった負の感情が放つ波動を捕食する。なので感情豊かな人類は特に狙われる。

実体化している姿は物質世界に映った魂の影のようなもので、物質世界にありながら物理的な力のみでは損傷させる事が出来ない。人間などのように外傷により弱ったりはしないが、致命的なダメージを受けると存在を保つ事が出来なくなり崩壊する。後には死骸の代わりに灰を遺す。

魂魄世界で凝り溜まった無念が変質した、癌の様なものでは無いかと推測されている。
志気(シキ)
生きようとする意志から生じる魂のエネルギー。いわゆるオーラとか気とかいう類もの。火事場の馬鹿力。
基本的に自身の体を覆うように発生し、身体能力を強化する。
本質が己の生命と身体を守るための力であるため、身体(装備なども含む)から切り離したり、身体の無いところに延ばしたりするには卓越したセンスか修練、もしくは特別な行程が必要になる。

志気をその肉体や武装の強化にあて、直接攻撃を用いて戦闘を行うスタイルを闘術型(ファイター)、志気を魂魄世界の法則に則って変化させ、魔術などを用いて関節的な戦闘を行うスタイルを唱術型(キャスター)と呼ぶ。
稀に分類の難しい特殊な能力を発現させる者も居る。
討士(トウシ)
志気を操る能力を身につけた人、もしくは志気を用いて染魅と戦う人の事。
染魅は志気を込めた攻撃でしか殺傷出来ないため、討士であることが染魅と戦う最低条件となる。
昔から社会の裏側でひそかに頑張ってたが、最近とみに染魅の数が増えてきてしまい表社会に移った。

国営機関もしくは一部の専門機関から発効される討士資格を取る事で、武装携帯の許可と、染魅を撃破することで報酬を受け取る権利を得る。
日本の場合、主に自衛目的のための第一種資格(15歳以上)と、積極的に染魅と戦う事も意図した第二種資格(18歳以上)、資格対象年齢に満たないものの討士の素質を持つ子供を保護するための特別資格の三種が用意されている。
武装の制限や報酬の支払い等はどの資格でも大体同じ(特別資格の場合報酬は保護者へ)。第二級資格取得には十分な実力が要求されるが、専門機関から染魅出現情報の案内や緊急時の協力要請が入ったりする。
変わった人種
それとなく街中に居る、猫耳だったり犬耳だったり角が生えてたりする人たち。
大昔に特殊な術を用いて、人間以外の動物の性質をその遺伝子に取り込んだ討士たちの子孫ではないかとされる。
見た目によらず、人間の血と普通に混ざるのでハーフも居る。
人口は決して多くは無いが、街中ですれ違う確率は有名芸能人やアルビノ少女より高いかも。